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2つ前の記事(「黒人差別?」)の続き
この件を通して考えたことを、いくつか書こうと思う。


まず、「この2人のこころのなかにその時どんな気持ちがあったのかは、他の人にはわからず、しかもその本人にもわからないかもしれない」ということだ。
これはこの件以外のこと、おそらくすべてにいえることだと思う。

はっきりと知ることができるかも知れないことは、「その時2人が、どのような行動をして、どのような発言をしたか」というような、結果としての事実だけだ。
こころの中がどうだったかという微妙で複雑な部分は、誰にもわからない。結果から推測することはできても。本人にわかることだって、自分が意識できる範囲内のことだけだ。


次に、「自分は差別されている/された」という認識についてだが(ちなみに私はこの「差別」という言葉もとても偏った印象を与えるので使用するのは難しいと思っている)、予めスティーブさんに「自分は黒人だから、黒人以外のひとと違う対応をされるのだ」という思いがあったのかどうかということに注目したい。

自分に対する評価の低いひと、例えば自分の肌の色に対して他人より劣っている(もしくはそれによって他人に低い評価をされている)という意識を持っているひとは、肌の色に対して敏感で、ほんの少しのことでもとても気にしてしまう。相手にそのつもりがなくても、そういうふうに受け取ってしまうことがあるということだ。

「人間以下の扱いを受けた気分。数世紀前の米国南部にいるようで悲しい」と涙をぬぐった。と記事にあるが、スティーブさんは実際には"数世紀前の米国南部"にはいたことがないし、その時代を体験したことも勿論ないはずだ。これはこの問題が、多くの黒人達のこころの底に根深くあるということだと思う。彼等はその問題を、自分ひとりのものというよりは"自分たち黒人社会ぜんたい"の苦しみの歴史であり、問題であると受け止めていることの顕われかもしれない。


また、相手の眼鏡店店主(名前が出ていないので店主さんと呼ぶ)は、「黒人」という言葉をスティーブさんに対して使ったとき、そこに何らかの「黒人は○◯だ」という気持ちがあったのかどうか。
毎日新聞の記事では、
若いころドイツにいたことがあって、黒人から嫌な思いを受けた
とあるので、おそらく何らかの感情はあったと思う。

注目するのは、
・店主が若いころ黒人から何か嫌な思いを受けたという体験は、この粗ティーブさんが日本人から嫌な思いを受けたということと似ているということと、
・店主さんが、その嫌な思いを受けたときに"この相手は嫌な思いをさせた"というふうに受け止めるのではなく、"黒人は嫌な思いをさせる"というふうに受け止めてしまったことだ。

これは日常でもよくあることだ。
例えば、ある運送会社のサービスを以前に利用したことがあるとする。
そのとき担当だった人に不満を持つとき、私たちはその運送会社自体に不満を持つ。
そして「あの運送会社は、サービスがよくない」と決めつけてしまう。


マーティン・ルーサー・キング・Jr.は、黒人を差別する白人に対して憎しみを抱いていたわけではない。黒人が白人の差別に勝つことが大事だと云ったのではない。
彼は、肌の色で人を判断するのはおかしいと云ったのだ。
彼は、黒人も白人もなく、その人自身の中身によって、ひとは判断されるべきだと云ったのだ。

そこには、すべてのひとが幸福であるようにという願いがあったと私は思う。


憎しみは連鎖していくことがある。
こどものころ親に虐待されたひとは、自分の子どもにも虐待をしてしまうことが多いともきく(これはあくまでも傾向として)。
どこかで断ち切らなければ、この憎しみの連鎖は終わらない。

飛躍するが、
ひとが戦争をやめられないその裏には、大きなものとして、愛と憎しみがある。
愛する人やものを守りたい。幸せになりたい。
だから、それを侵すものが憎い。
自分の肉親を殺されたら、相手を憎むのは自然なことだ。
けれどもそれで誰かを殺してしまったら、その誰かの肉親だってまた誰かを憎んでしまう。

自分に愛するものがいるように、相手にも愛するものがいるかもしれないということ。
自分が幸せになりたいと思うように、相手も幸せになりたいかもしれないということ。

そんな相手への想像力、気づき。
そして、憎しみの連鎖を断ち切る愛のちから。


大きな話をしてしまった。
私自身は、もっと小さなこと、、、例えば自分がもらっているたくさんの愛に感謝するというようなこと、、、さえまだできていない。
まず、そのことから始めよう。
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